造花のランの鉢物が急激に増えている。
このフェイクのランによって、生のランのシュアは確実に奪われている。
不況だからランが売れないだけでなく、フェイクに奪われているのだ。
フェイクの正確な市場規模は分からないが、年間何十億円かの単位であることは間違いない。
最近テレビに出てくる胡蝶蘭の半分以上は、フェイクではないか(制作費の切り詰めもあるのだろうが、)。
そして、フェイクは値段も結構高い。下手をすると同じ大きさで、生の胡蝶蘭よりも高いことがある。
誰かがぼろ儲けしているに違いない。
私の大好きな、J本田さんでも、Sのタネさんでも、販売を始めた。
その多くが洋蘭コーナーに設置されている。洋蘭の売り場面積が減っているのだ。
悲しいが、現実である・・・・。
お店の人に「なぜ造花を販売するのか?」と質問すると必ず同じ答えが返ってくる。
「この時代、売れるものは何でも売る。」
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フェイクが単に悪といっているわけではない。
胡蝶蘭やシンビなどは、非常に良く出来ており、10mも離れればプロでも生なのか、フェイクなのか分からなくなるほどである。事実、花店の店員はフェイクに水をあげている。静岡のラン生産者はそのような精巧な造花を「スーパーフェイク」と呼んでいた。まさにスーパーである。何しろ、私自身も見分けられず、2度ほど恥ずかしい思いをしたことがある。
それほど素晴らしい完成度の商品である。
花店がフェイクを置くのには、理由がある。
①は、消費者のニーズ。<売れるから>
②は、枯れないから。店頭でのロスがないのだ。
(花とは本来、命があり枯れるものなのだ。それは切花でも鉢花でも同じ。)
(花屋とは命あるものを売る商売ではなかったのか?)
フェイクを流通させている花流通業者に問いたい。
自身の仕事として本当に正しいと思っていますか?
フェイクでよければ、一般商社でも扱えるようになってしまうのですよ。
将来、自分自身の首を絞めることになりませんか?
フェイクを販売している花店に問いたい。
今だけを見ていませんか?
フェイクなら花店でなくても扱えるのですよ。
きっと、雑貨店やインテリアショップで扱うフェイクの方が、魅力的になってくるはずだ。
将来、自分自身の首を絞めることになりませんか?
私自身を含む、生産者・育種家に問いたい。
我々は、フェイクに取って代わられるような、偽物の花を作り続けてきたのではないかと。
フェイクを流通させている流通業者が悪いわけでも、欲に目がくらんで販売している花店が悪いわけでも、生とフェイクの違いが分からなくなってしまった消費者が悪いわけでもなく、本物を伝えていけなかった我々の責任なのだと思う。
これから先、造花の技術はどんどん進歩し、生よりもリアルで、ユーザーにとって理想的な色合い・大きさ・形状のものが出てくるであろう。きっと、生の花では太刀打ちできない精度で。
だからこそ、本物を追求していきたい。
2 件のコメント:
>本物を伝えていけなかった我々の責任なのだと思う。
とても同感するところがあります。
僕らが花をお金のためのみにつくってきたところがあるので、それが他のものに置き換わっても、なんら不思議ではありません。。
こちらも頑張ります!
この話を生産者さんにすると、造花なんて偽物でしょ。って必ず言われてしまいます。そんなの直ぐに飽きるよって。
でも、皆さんの蘭は飽きないのですか?
って思うのです。
お金も大切だと思うのです。
暮らしていかなければならないので。
お金をいただくからこそ、本物でなければいけないと思うのです。
なかなかまともに聞いてくれる人がいないので、つい熱くなってしまいますが・・・。
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