2011年4月4日月曜日

白洲正子展行ってきました。

昨日は、世田谷美術館で開催されている、「白洲正子」展を見に行ってきました。
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
5月8日まで開催しています。

秘仏の十一面観音や、能面など見所満載です。

中でも、奈良松尾寺の「千手観音 焼損仏像」は何ともいえない魅力を感じた。
焼け焦げ芯材だけになってしまった仏像であるが、材の曲線凹凸に女性らしさを感じた。
大きな焼けた木材であるが、多分女性だと思う・・・。

あと魅力を感じたのは海住山寺の十一面観音 腰のひねり方が女性的だ。
観音様は中性的というよりは、女性的な魅力を感じるものが多い。
人を引き付けるからくりがあるのだろうか?

全般としては、陰影を上手く引き出すような照明がなされていて、仏像を見るのに効果的であった。
やはり、白州さんがみたお寺さんで見るのと、美術館で見るのは全然見え方が違うんだろうな。本来あるべきところで見るのがやはりいいんだと思う。たしか、白州さんも本の中で仏像が文化財として、コンクリートの収蔵室に保管されていることを残念がっていた。

白洲正子さんの一番の魅力は、これだけ仏教や自然信仰について調べていながら、無信仰者であると言い切るところ。仏像と言う形の美や、それを信仰する心の美を探究していたのだろう。無信仰者であるからこそ、客観的に美しいものとして評価できたのかもしれない。





白洲さんの本を読み、展覧会を見る中で、いま一番興味を引かれているのが那智の滝。
日本人の自然信仰を理解するために一度は訪れてみたい場所。
今年は、和歌山、奈良と巡ってみたいなどと思っている。

時間が許してくれるのであれば・・・。

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