商品A
1本立ちの和蘭を深みのある赤の器に植え込み、表面をヤマゴケで装飾した。
和蘭の魅力を引き算の中から生み出した商品。
商品B
同じく1本立ちの和蘭を長形の器に植え込み、石・富士砂・2種類のコケを用い、景色を作った。
商品Aの後に作ったので、商品Aまで引き算したものに対し、景色を作るという足し算を試みた商品。
社内評価は、商品Bの方が高く、個人的にも自信のある商品に仕上がった。
甲乙付けがたい魅力はあるが、商品Bの方が高く売れそうである。
昨日、会社の近くにある「風間酒造」さんで、商品のイメージ撮影をさせていただいた。
<今回お見せする以外にも、綺麗な写真が沢山撮影できたので、それは後日・・・。>
色々な場所に置きながら撮影していて気づいたのだが、商品Aはどの場所に置いても、直ぐにその空間に溶け込むことが出来る。一方、商品Bについては、置く場所がかなり制限される(=置く場所によっては違和感すら感じてしまう)。この二つの商品の違いは、何処から来るのであろうか?
商品Aと商品Bの、違いについて:
①「器の形状」
②「よりシンプルな商品か、景色感のある商品か」
まず、「器の形状」について:
まず、「器の形状」について:
商品Aのような円形は、見る方向が制限されにくい。さらに、惑星の形が球体であるように、球形は自然の中で安定感を生み出す。直線的なもののよりも、球体から派生する、円形の方が自然と調和しやすいのではないかと思われる。一方、商品Bについては真正面から捉えたときに、平面的に見えてしまう。上の白バックで撮影した写真のように、斜に構えれば、器の直線と植物の曲線から、美的要素が引き出される。しかし、生活空間や商業空間の中で、この商品を斜に置ける場所を探すことは、置き場所の大きな制約要因となってしまう。
「シンプルな商品か?景色感のある商品か?」
引き算で作られた商品と、足し算を行った商品の違い(商品Bについても、通常の洋蘭から比べれば、限りなく引き算された魅力を持ち合わせている)。引き算された商品というのは、そこに足し算する余地が大きく残されているのではないだろうか? 一方、とことん足し算された商品というのは、さらに足していくことが難しく、空間から生み出される外的要因をプラスとして受け入れにくくなる。一方、シンプルで簡素化された商品は、様々な空間要因を受け入れやすく、お互いをプラスにしていくことが出来るのではないか。結果としてシンプルな商品ほど、空間に調和しやすくなっているものと推測される。
何が言いたいのかというと、商品を作る作業場や、花屋さんの店頭で魅力的に感じる商品と、実際の飾るべき空間で、周りの景色と調和しながら魅力が引き出される商品(=飾りやすい商品)は違うということである。我々、商業的に植物(花)扱う人々は、より売りやすい商品を求めがちである。しかし、実際にその植物を飾る人にとって、魅力的な商品とはなんなのであろうか?
一時的な売上げ主義的商品を作るよりも、実際に飾ったときに魅力が引き出される商品。
その花が生活の中で自然と溶け合い、そこに存在する人の心を優しく包んでくれる。
そういう価値観を想像していくことこそ大切ではないだろうか。
それが「花文化」を創造していくことだと思っている。
今日は、久々の休みなので、長文になってしまいました。
2 件のコメント:
これは本当に勉強になりました☆
いしこさん、ありがとうございます!!
もし、一流のプロダクトデザイナーや、その他の一流の仕事人がこの二つを比べたら、商品Aを選ぶのではないかな~って感じました。
いえいえ、好き勝手なこと書いただけです。
実際に使ってみたいと分からないことって沢山ありますね。
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